東京都からの依頼でお仕事をしてきました
久しぶりに長文・感じた事をつれづれ書いているので乱文で御座います。ごめんなさい。
以前から懇意にさせて頂いている調布hair&shop laris(ラリス)・アロハCWB福祉理美容ボランティアグループの代表である石井さんからお声掛け頂き、先日都立高校に行かせて頂きました。
「美容師・ヘアメイクアップアーティストとは?」という事をお話しする為です。
教育委員会(ユースソーシャルワーカーさん)から都立高校生の社会的・職業的自立支援教育プログラム事業】という形で依頼された形になります。
教育委員会からの依頼。。
石井さん、、凄過ぎますね。
当日、机に座って理論的にお話しをするよりも体験させてあげた方が…というご意見を頂きプログラムを考えさせてもらいました。
プログラムテーマ
「一緒に美容師にヘアメイクアーティストになろう!」という事で、、
・スキンケア講義&展示・相モデル
・ヘアアレンジ展示&実演
・学生さんのお一人をヘアメイク大変身ヘアショー。
自分が高校生の頃、こんなの知りたかったなぁ、やりたかったなぁという思いから上記のプログラムにさせてもらいました。
御多分に洩れず僕も、僕だって高校生の頃、もがいていました。足掻いていました。
よくある思春期の時のアレやアレやアレ。
自分と他人との違い、家庭環境の違い。
身体の変化に伴い、心も急速に変化していく。
将来を見据えた進路の悩み。子供から大人へ。
大人になるといつの間にか通り過ぎてしまったこれらの事を忘れてしまいます。
自分の身にも起きた事なのにね。
だから「大人はわかってくれない」になる。
僕はありがたい事に美容師という職業柄、サロンワークで老若男女、様々な職業の方のお話しを聞ける。おばあちゃんから小さい小さい赤ちゃんまで。それぞれの「今」を、そして「経験」を聞ける。言葉を話せない赤ちゃんだって表情で感じる事ができます。
自分が経験した事はわかってあげられる。
経験した事とその「時」の自分が感じた事、その経験があってこんな自分になった。
それだけです。
正解なんて人それぞれなんですから。
さて、お話しを戻してプログラム。
スキンケア展示から学生の皆さん、先生方の目がキラキラしてくれていて、とても嬉しかった。
シャイで声が小さくなる学生の子も可愛くて可愛いくて仕方なかった。僕にイジられて斜に構えてた子も変化する。学生より先生方の質問がバンバン多くて美への欲望がすんげーなとww
今回のイベントは強制的な参加という訳ではなく希望者のみだったので、少なからず皆さん、美容に興味がある人達。
興味がある→前のめりで聞いてくれる。
人間は面白くて聞く姿勢も前のめりになってくれる。興味がない人は→ふんぞり返る。目をそらす。逃げる。
心の在り方は姿勢や行動に表れます。
僕の展示を見てもらった後に学生さん同士でスキンケアをやり合ってもらいました。→相モデル。
美容師やヘアメイクは「初めての人」を相手にする事がとても多いです。
どんな人なのか?
何が希望なのか?
何が好きなのか?
何が嫌なのか?
普段はどんなヘアケア、スキンケア、スタイリングをしているのか?
「初めての人」から少なくともこれらの情報を聞かなければ、作る事ができません。
そこから、自分が積み上げて来た技術・感性の引き出しから、それらを引っ張り出して作っていく。
最後は自分の持っている玉(技術・感性)を選んで、お客様の心(的)に当てる「的当て」「射的」。
どれだけ的の中心を撃ち抜けるか。になっていきます。
ソーシャルワーカーさんから質問がありました。「という事は即興でやってるんですか?」
僕も質問を頂いてハッ!って気づきました。
特にサロンワークはある意味即興です。
好みを聞いて、玉を選んで、限られた時間で的に当てる。
だって全員違うんですから。
だから仲良しグループで来ていた学生さん達をバラして、「初めての人同士」になってもらいました。
初めての人って緊張します。お互いに。
けれど、お客様側から見て、緊張しているプロって信頼できないですよね。大丈夫かコイツ?てなります。
ましてや鏡が目の前にあるんです。
すべて見られています。そしてジャッジされます。
「見られるの嫌です」ひとりの学生さんが言いました。そーだよね。わかるよ。
そう感じてくれて嬉しくなりました。
どれくらいの力加減で人に触れば良いのか?とか、真剣になり過ぎると顔が近くなり過ぎてしまうとか。近い!近い!てなるw
色々な事をやり合う事で感じてもらえたと思います。
そしてヘアアレンジ、ヘアセット。
可愛くなりたい。カッコよくなりたい。
思春期の男女共通で必ず思う事。
スキンケアよりも興味があるかもしれません。
ここはスタッフに任せました。
僕より学生と歳が近い分、フランクに楽しそうでした。あんなにお話しが出来なかったスタッフ達が真剣に学生達や先生とお話ししている。
成長した!凄いじゃないかえお前達!。と思わず心の中で感心しました。
毎日のサロンワークで鍛えられたその力はキミ達自身が積み上げて来た物。誇りを持ってね。
学生さん達、皆可愛いく、カッコよくなりました。
普段してた自分のセット。そこからスタッフが提案したヘアセット。
「こんな自分もいるんだ」と生徒さん達の美の幅が広がる音が聞こえました。
そう。そーなのよ。だから固定概念に縛られないで。自分を卑下しないで。皆良い部分が必ずあります。やった事ないスタイルだって自分自身が否定するだけで他人から見たら絶賛の時だってあるんだから。。。。これは大人も同じです。
そんな様子を横目で見ながら、大変身プログラムの学生さんに制服から衣装に着替えてもらいました。
真っ赤なレースドレス。
「エー!ヤバイ!ヤバイ!」テンション爆上がりのモデルになった学生さん。
まだ皆さんにはお見せしたくなかったので、その上からクロスを来てもらって、ヘアメイク開始。
どんなヘアメイクにしようか?、、かなり悩みましたが、やはりインパクトある物にしたくて、、こんな時でないと一生しないであろうヘアメイク。
どんどん変化していく彼女に、見ている周りの生徒さん、先生達は色々な言葉を掛けていく。
「ヤバイよ!」「カッコイイ!」
「パリコレみたい!」「凄い!」
ヘアメイク後、もう一度、控室に入ってもらい、クロスを脱いで、最終チェック。
音楽をかけてコレクションの様に歩いてもらう事にしました。歩き方レクチャー、ポージングレクチャーも。
先生方も集まり、音楽が鳴り僕の合図でウォーキングスタート。
初めて歩いたとは思えないぐらい堂々歩いてくれて、様々な角度から歓声が上がり、賞賛の嵐。
大勢の人の歓声、拍手に生徒さんの目にはキラリと光る物が流れていました。
嬉しかった。
この場全体の空気間がとても嬉しかった。
勇気を持ってモデルに立候補してくれた彼女。
誰だって初めてやる事は怖いです。
勇気があったから歓声、拍手。
とても素敵でした。
ソーシャルワーカーさん曰く、普段は45分間の授業を集中できない生徒達が、3時間、こんなに目を輝かしていたのが驚きです。と、、
そして最後に生徒の皆さんから沢山の「ありがとうございました」を頂きました。
石井さんからも、先生からもソーシャルワーカーさんからもTento-スタッフからも。
いえいえ。
僕こそありがとうございました。
こんな経験をさせて頂いて感謝しかありません。
ありがたい事に「是非次回も!」のお声掛けを頂いたので次回に備えてまた様々な事をスキルアップしていきます。
【大人だって完璧じゃない】
【大人が変われば子供も変わる】
いつの間にか凝り固まってしまった物を破壊して変化させていきましょう。そうすれば新たな楽しみが必ず増えます。今より笑顔になれます。その為には挑戦する事。僕だってこの様な形で参加させて頂いた事は初めてです。沢山の事が勉強になって反省点も沢山出て来ました。だからまたスキルアップ、レベルアップしようと思えます。まだまだ練習しなくちゃ。誰かの笑顔、自分の笑顔の為に。
最後まで読んでくださった方にこの曲をおすすめします。
「大人の言う事を聞け」nakamura emi
皆さんありがとうございました。
Tento- 代表 山口晃